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真皮しんぴ脂肪移植による隆鼻術

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最終更新日

真皮しんぴ脂肪移植による隆鼻術とは

プロテーゼで隆鼻をしたが、鼻の皮膚が菲薄化ひはくかしたり、プロテーゼの位置異常が発生したり、感染を起こしたため、一旦プロテーゼを除去しなくてはならない場合、その後の鼻の再建として利用できる数少ない治療法です。隆鼻術や鼻尖形術の修正、特に人工物を嫌う患者さまにとって良い適応と考えます。
肋軟骨移植とは異なり、柔らかく自然な感触の鼻を再構築できます。

真皮しんぴ脂肪移植による隆鼻術とは

真皮しんぴ脂肪移植による隆鼻術の欠点と利点

真皮しんぴ脂肪移植による隆鼻術のメリット

プロテーゼ隆鼻抜去後の再建では、その形態がほぼ遜色なく再建できます。
鼻尖部が柔らかいため、鼻そのものの動きも良くきわめて自然です。
プロテーゼによる鼻尖部皮膚の菲薄化ひはくかに対して、皮膚を厚く修正ができます。

真皮しんぴ脂肪移植による隆鼻術のデメリット

臀部に傷跡が残ります。
最初の隆鼻術として選択しにくいことがあります。
後日ボリュームが減少する可能性があります。

真皮しんぴ脂肪移植による隆鼻術の手術時間と術後経過

局所麻酔または局所麻酔に静脈麻酔を重ねて手術を行います。手術時間は90分程度です。術後1時間程度お休みになり、ご帰宅いただけます。
鼻にはシーネ(ギプス)を5日ほど装着します。臀部は手術次の日にテーピングに交換します。
鼻柱部の抜糸は7日後臀部と鼻腔内の抜糸は10〜14日後です。鼻部の腫れは1ヶ月程度続きますが、術後10日ほどで一般的な生活には支障がなくなります。

真皮しんぴ脂肪移植による隆鼻術のアフターフォロー

この手術では鼻だけでなく目が腫れることがあります。軽い洗顔や洗髪、シャワー浴は手術次の日から可能です。
もし、鼻を固定しているシーネが外れた場合はご来院ください。
術後5日目で シーネを外し、術後7日で鼻柱部の抜糸、鼻腔内と臀部の抜糸は術後10〜14日に行います。術後1〜2ヶ月と術後6ヶ月に状態確認を行います。

真皮しんぴ脂肪移植による隆鼻術の実際

真皮しんぴ脂肪移植による隆鼻術のポイント

酒井院長
酒井院長
河野医師
河野医師

真皮しんぴ脂肪の採取

臀部など厚い皮膚から厚めの真皮脂肪を採取します。採取部位は丁寧に縫合します。

真皮脂肪をくちびるに移植

fig1.真皮脂肪の採取

鼻部の切開と展開

鼻柱びちゅうから鼻腔内びくうないに切開を入れ、鼻尖軟骨びせんなんこつ上から鼻骨骨膜下びこつこつまつかに空間を作ります。あらかじめ鼻尖軟骨を皮下で剥離はくりし左右の軟骨を鼻柱部でしばっておきます。

鼻柱から鼻腔内の切開

fig2.鼻柱から鼻腔内の切開

軟骨付きプロテーゼを挿入

fig3.軟骨上・骨膜下の剥離で空間を作成

真皮脂肪の移植

鼻尖はなさき部・鼻柱部びちゅうぶから鼻根部はなねぶまで作成した空間に真皮しんぴ脂肪を移植します。皮膚の縫合が終了後、シーネで固定します。

真皮脂肪を移植します。

fig4.真皮脂肪を移植します。

最後にシーネで固定します。固定期間は術後5〜7日です。
最後にシーネで固定します。固定期間は術後5〜7日です。

真皮しんぴ脂肪移植による隆鼻術の詳細情報

施術時間90分程度
施術後の通院次の日、術後5日、7〜14日後抜糸、1〜2ヶ月チェック、6ヶ月チェック
腫れについて完全なはれの引き:2ヶ月程度、概ね術後10日で日常生活に支障がでない程度となる
カウンセリング当日治療
入院の必要性なし
麻酔局所麻酔 静脈麻酔
洗顔、洗髪、シャワー浴術後次の日から可

リスク(合併症・副作用 等)

感染細菌やウイルス等による炎症。
血腫術後、皮下や臓器からの出血が起こり、血液が貯留することです。
出血術後やや多い量の出血を見ることです。
内出血術後概ね起こる皮下の血液の組織への浸透で、自然に吸収されます。
瘢痕(創跡)全ての皮膚切開創は、多少の傷痕が残ります。肌質的に目立つ人もいます。
肥厚性瘢痕(ケロイド)傷痕の中でも、膨らみや硬さが強いものです。原因は、遺伝性のため術前には防御することができません。ただし、治療法がございます。
色素沈着瘢痕の一つですが、色素(メラニン)の沈着が主な原因です。
アレルギー薬剤が原因のものが多いのですが、金属やテープ等でも発症することがあります。
予定形態との差なるべく患者さまの意見は取り入れるようにしますが、完全な表現は無理がある場合があります。
微妙な左右不対称人間の体は左右不対称であるため、手術後にも左右不対称は起こりえます。
斜鼻変形鼻筋が曲がること

真皮脂肪移植による隆鼻術の手術費用

項目治療内容金額
(消費税込)
プロテーゼ、軟骨、真皮、隆鼻プロテーゼに耳介軟骨と真皮を合わせ移植する。鼻尖軟骨を調節する880,000円
真皮隆鼻・プロテーゼ抜去込みプロテーゼを抜去し真皮を移植880,000円
隆鼻セットプロテーゼ、耳介軟骨、真皮、移植、コルメラストラット(鼻柱形成)、(鼻中隔延長術)1,210,000円

美容的要素のあるものは自費になります。

真皮しんぴ脂肪移植による隆鼻術による症例

症例1 他院でのプロテーゼ隆鼻のプロテーゼを除去し、真皮しんぴ脂肪移植による隆鼻の症例

10年前に他院でプロテーゼ隆鼻を行ったが、鼻尖部にプロテーゼの先端の硬さが感じられるようになり、鼻尖部皮膚がテカるとともに圧痛もでてきたようです。
視診や触診で鼻尖部皮膚の菲薄化ひはくかがわかりましので、このまま放置しておくとプロテーゼの脱出が疑われたため、早急にプロテーゼを除去し真皮脂肪移植で再建を行う計画をしました。

真皮脂肪移植による隆鼻術の症例 術前
真皮脂肪移植による隆鼻術の症例 術後
真皮脂肪移植による隆鼻術の症例 術前
真皮脂肪移植による隆鼻術の症例 術後
真皮脂肪移植による隆鼻術の症例 術前
真皮脂肪移植による隆鼻術の症例 術後

プロテーゼが入っています。鼻尖はなさきが光っていて皮膚の菲薄化ひはくかが顕著です。
術後1年:鼻尖皮膚は厚くなり安定しました。真皮しんぴ移植といえどもプロテーゼ隆鼻と遜色ない形態が得られました。

この症例の価格

他院プロテーゼ除去・真皮脂肪移植による隆鼻 モニター価格 88万円(税込)

この症例のリスク・副作用

感染、肥厚性瘢痕、血腫、色素沈着、左右差、斜鼻しゃび変形

症例2 斜鼻変形とプロテーゼの拘縮鼻尖の位置異常の症例

30年以上前にプロテーゼで隆鼻したようです。その後少しずつ変形が起こり、酒井形成外科受診時は斜鼻しゃび変形とプロテーゼの拘縮鼻尖こうしゅくびせんの位置異常が認められました。
以前のプロテーゼを除去したところ、皮膜に著しい石灰化が起こっていました。これを除去し真皮しんぴ脂肪移植で再建しました。

斜鼻変形とプロテーゼの拘縮鼻尖の位置異常の症例 術前
斜鼻変形とプロテーゼの拘縮鼻尖の位置異常の症例 術後
斜鼻変形とプロテーゼの拘縮鼻尖の位置異常の症例 術前
斜鼻変形とプロテーゼの拘縮鼻尖の位置異常の症例 術後
斜鼻変形とプロテーゼの拘縮鼻尖の位置異常の症例 術前
斜鼻変形とプロテーゼの拘縮鼻尖の位置異常の症例 術後
斜鼻変形とプロテーゼの拘縮鼻尖の位置異常の症例 術前
斜鼻変形とプロテーゼの拘縮鼻尖の位置異常の症例 術後
この症例の価格

他院プロテーゼ除去・真皮脂肪移植による隆鼻 モニター価格 88万円(税込)

この症例のリスク・副作用

感染、肥厚性瘢痕、血腫、色素沈着、左右差、斜鼻しゃび変形

症例3 斜鼻変形とプロテーゼの拘縮鼻尖の位置異常の症例

他院でプロテーゼによる隆鼻手術を受けました。数ヶ月後鼻尖部に疼痛と腫れが出現したのち、赤く麺張様皮疹が発生したため酒井形成外科を受診されました。感染と考え、すぐにプロテーゼを抜去し、暫く患部の洗浄と抗生剤散布を行いました。また、抗生剤の点滴と内服投与を開始したところ、1週間で感染兆候は改善しました。その後、暫く観察したのち、感染が消失したと判断し、真皮しんぴ脂肪移植を行いました。

術前 鼻尖部の発赤を伴う感染兆候
斜鼻変形とプロテーゼの拘縮鼻尖の位置異常の症例 術後1年
術前 鼻尖部の発赤を伴う感染兆候
斜鼻変形とプロテーゼの拘縮鼻尖の位置異常の症例 術後1年
術前 鼻尖部の発赤を伴う感染兆候
斜鼻変形とプロテーゼの拘縮鼻尖の位置異常の症例 術後1年
術前 鼻尖部の発赤を伴う感染兆候
斜鼻変形とプロテーゼの拘縮鼻尖の位置異常の症例 術後1年

真皮しんぴ脂肪移植による隆鼻はプロテーゼによる隆鼻とほぼ遜色ない形態を得ることができました。

この症例の価格

他院プロテーゼ除去・真皮脂肪移植による隆鼻 モニター価格 88万円(税込)

この症例のリスク・副作用

感染、肥厚性瘢痕、血腫、色素沈着、左右差、斜鼻しゃび変形

このページの監修医紹介

院長 酒井 倫明

院長

さかい みちあき

酒井 倫明

日本形成外科学会会員
日本美容外科学会 会員
日本再生医療学会会員
日本皮膚科学会 会員
日本美容医療協会会員
日本臨床形成美容外科医会 会員