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人工骨(アパセラム : ハイドロキシアパタイト製剤)を使用した隆鼻術

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最終更新日

人工骨(アパセラム : ハイドロキシアパタイト製剤)を使用した隆鼻術とは

現在、人工骨には数種類の材質があります。その中でもハイドロキシアパタイト(製品名 : アパセラム)は有名です。ハイドロキシアパタイトの顆粒を鼻骨骨膜下びこつこつまくかに移植することにより隆鼻ができます。

いずれ自家骨に変わる人工骨のハイドロキシアパタイト製剤を利用して鼻根部を高くする方法です。

プロテーゼによる隆鼻の場合、激しい外力が加わると変形する恐れがあります。
よくスポーツをされる方、特にアスリートの方ではプロテーゼを使わず隆鼻を希望される患者さまがいます。このような場合は、人工骨であるハイドロキシアパタイトを利用して鼻根部(鼻の根元)を高くすることができます。
人工骨(ハイドロキシアパタイト)を使用した隆鼻手術による人工骨は、1〜2年後にほぼ自分の骨に置き換わります。同時に耳介軟骨移植で鼻尖部を尖らせれば、すべてご自分の組織で鼻を創ることもできるわけです。

人工骨(アパセラム : ハイドロキシアパタイト製剤)を使用した隆鼻術とは

鼻の形態は弾性軟骨で作られています。そこで、鼻を形成するとしたら耳介軟骨が理想なのですが、圧倒的に量が足りません。
そこで、肋軟骨ろくなんこつを使ってしまうしかない時代があったのです。おそらく、硝子軟骨も弾性だんせい軟骨も『軟骨』と呼ばれるため、使いやすい肋軟骨ろくなんこつが選択されたと想像できます。

人工骨(アパセラム : ハイドロキシアパタイト製剤)を使用した隆鼻の欠点と利点

人工骨(アパセラム : ハイドロキシアパタイト製剤)を使用した隆鼻のメリット

人工骨を使用した隆鼻手術のメリットは、いずれは自家骨になるためプロテーゼのような劣化はありません。
骨で鼻根部が高くなるという自然感があり、激しいスポーツにも対応できます。

人工骨(アパセラム : ハイドロキシアパタイト製剤)を使用した隆鼻のデメリット

人工骨を使用した隆鼻手術のデメリットは、アパセラムは顆粒ですので、固着に時間がかかることです。完全固着まで、移植部への外力には注意が必要です。おおよそ固着するまで、シーネによる固定が必要なことです。
また、一度固着するとなかなか修正が困難です。表現がやや直線的で、プロテーゼによる隆鼻術のような曲線の美しさに欠けます。

人工骨(アパセラム : ハイドロキシアパタイト製剤)を使用した隆鼻手術の術後経過とアフターフォロー

人工骨(アパセラム : ハイドロキシアパタイト製剤)を使用した隆鼻手術は、1時間ほどで終了します。術後1時間ほどお休みいただいた後、ご帰宅できます。術後1週間は鼻根部にシーネ(当て物)で固定をします。
人工骨(アパセラム : ハイドロキシアパタイト製剤)は、おおよそ2週間程で固着しますが、完全に固定されるまでには2ヶ月程度かかります。
腫れは、概ね2週間で落ち着きますが、完全な落ち着きには1~2ヶ月程度かかります。抜糸は10日目に行います。

人工骨(アパセラム : ハイドロキシアパタイト製剤)を使用した隆鼻の手術の実際

人工骨(アパセラム : ハイドロキシアパタイト製剤)を使用した隆鼻手術のポイント

  • 鼻骨骨膜びこつこつまく剥離はくりは、限局的に行います。
  • シーネ(当て物)で最終的に形を整えるため、シーネはしっかり形成します。
  • 移植された人工骨は徐々に自家骨になります。硬化が確実になる2空ヶ月は移植部位の強い圧力を避けるようにしましょう。
酒井院長
酒井院長

人工骨(アパセラム : ハイドロキシアパタイト製剤)と挿入注射器

人工骨(アパセラム : ハイドロキシアパタイト製剤)はセラミックの一種で、多数の微小な孔が存在します。この孔から骨を作る細胞が侵入し、自家骨に変化していきます。

人工骨(ハイドロキシアパタイト)

人工骨(ハイドロキシアパタイト)

隆鼻で使用する人工骨(アパセラム : ハイドロキシアパタイト製剤)は、比較的小さな顆粒で細い注射器を利用して挿入していきます。

人工骨(アパセラム)の挿入移植

注射器のシリンジ(円筒形の筒)にピンセットで人工骨(ハイドロキシアパタイト)を装填しています。
ブランジャ(可動式の押子)で人工骨(アパセラム)を挿入移植します。

鼻をシーネで固定する

シーネによる鼻の固定はちょっと大げさに見えるかもしれませんが、とても重要です。このシーネで鼻の形のアウトラインが決まります。

人工骨(アパセラム : ハイドロキシアパタイト製剤)を使用した隆鼻の詳細情報

施術時間約1時間です。
施術後の通院翌日傷をチェックします。1週間でシーネ固定を外します。10日目に抜糸します。術後1ヶ月目、2ヶ月目、6ヶ月目にデザインチェックを行います。
腫れについて概ね2週間。完全に退くには1~2ヶ月程度かかります。
カウンセリング当日治療
入院の必要性不要
麻酔局所麻酔
洗顔・洗髪・シャワー浴手術翌日から可

リスク(合併症・副作用 等)

感染細菌やウイルス等による炎症。
血腫術後、皮下や臓器からの出血が起こり、血液が貯留することです。
出血術後やや多い量の出血を見ることです。
内出血術後概ね起こる皮下の血液の組織への浸透で、自然に吸収されます。
瘢痕(創跡)全ての皮膚切開創は、多少の傷痕が残ります。肌質的に目立つ人もいます。
肥厚性瘢痕(ケロイド)傷痕の中でも、膨らみや硬さが強いものです。原因は、遺伝性のため術前には防御することができません。ただし、治療法がございます。
色素沈着瘢痕の一つですが、色素(メラニン)の沈着が主な原因です。
アレルギー薬剤が原因のものが多いのですが、金属やテープ等でも発症することがあります。
予定形態との差なるべく患者さまの意見は取り入れるようにしますが、完全な表現は無理がある場合があります。
微妙な左右不対称人間の体は左右不対称であるため、手術後にも左右不対称は起こりえます。
人工骨の位置異常

人工骨(アパセラム : ハイドロキシアパタイト製剤)を使用した隆鼻の手術費用

項目治療内容金額
(消費税込)
人工骨隆鼻704,000円
人工骨隆鼻セット人工骨による隆鼻 鼻尖形成(鼻尖形成(軟骨移植+コルメラストラット) 鼻中隔延長 鼻痛形成)
(軟部組織移植を含むことあり)
1,650,000円

美容的要素のあるものは自費になります。

人工骨を使用した隆鼻術の症例

症例1 人工骨を使用した隆鼻術の症例

鼻根部の隆鼻を希望されました。シリコーンプロテーゼの使用は避けたいとのご希望でしたので人工骨隆鼻の最大適応となりました。 
鼻根部の骨膜下にアパセラム・ミドルグラニュールを適量移植し7日間シーネ固定を施しました。

人工骨を使用した劉備術の症例 術前
人工骨を使用した劉備術の症例 術後
人工骨を使用した劉備術の症例 術前
人工骨を使用した劉備術の症例 術後
人工骨を使用した劉備術の症例 術前
人工骨を使用した劉備術の症例 術後

鼻根部だけの隆鼻でも鼻筋が通って「鼻が高く整っている」感じが十分描出されました。

この症例の価格

人工骨隆鼻 モニター価格 70.4万円(税込)

この症例のリスク・副作用

感染、肥厚性瘢痕、血腫、色素沈着、左右差、斜鼻変形

症例2 人工骨を使用した隆鼻術の症例

スポーツを続ける関係でプロテーゼや肋軟骨ろくなんこつ移植を嫌った患者さまです。アパセラム・ミドルグラニュールの移植で鼻根部の隆鼻を施術しました。

人工骨を使用した劉備術の症例 術前
人工骨を使用した劉備術の症例 術後
人工骨を使用した劉備術の症例 術前
人工骨を使用した劉備術の症例 術後
人工骨を使用した劉備術の症例 術前

鼻根部の隆鼻だけでも、鼻筋が通って鼻が高いという感じを描出できました。

この症例の価格

人工骨隆鼻 モニター価格 70.4万円(税込)

この症例のリスク・副作用

感染、肥厚性瘢痕、血腫、色素沈着、左右差、斜鼻変形

症例3 人工骨を使用した隆鼻術の症例

かつてプロテーゼで隆鼻していましたが、合併症でプロテーゼを除去した既往があります。今回は人工骨での隆鼻を希望された患者さまです。鼻根部の骨膜下にアパセラム・ミドルグラニュールを移植しました。

人工骨を使用した劉備術の症例 術前
人工骨を使用した劉備術の症例 術後
人工骨を使用した劉備術の症例 術前
人工骨を使用した劉備術の症例 術後
人工骨を使用した劉備術の症例 術前
人工骨を使用した劉備術の症例 術後

プロテーゼの時と同様の効果に大変満足していただきました。

この症例の価格

人工骨隆鼻 モニター価格 70.4万円(税込)

この症例のリスク・副作用

感染、肥厚性瘢痕、血腫、色素沈着、左右差、斜鼻変形

このページの監修医紹介

院長 酒井 倫明

院長

さかい みちあき

酒井 倫明

日本形成外科学会会員
日本美容外科学会 会員
日本再生医療学会会員
日本皮膚科学会 会員
日本美容医療協会会員
日本臨床形成美容外科医会 会員