医療法人社団 形成会 酒井形成外科 / 美容外科・美容皮膚科・形成外科 / 東京都豊島区 / JR大塚駅から徒歩1分
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脂肪吸引 手術の実際

手術のポイント

  • 腹部や太もも(大腿部)など比較的広範囲の脂肪吸引では、全身麻酔が必須である。
  • 痩せたい部分だけ脂肪を吸引するわけではなく、その周囲をグラデーションをかけるように徐々に広範囲の皮下脂肪を吸引していく。
  • 脂肪吸引部位には予めチュームセントといわれる薬液を浸透させて脂肪の吸引を促し、かつ出血を極力抑える。
    しかし、不用意な脂肪吸引は、時に多量の出血を来していることもあり、術中の血液検査がとても重要である。

手術の実際

デザイン

患者さまを立位とし脂肪吸引部位を丁寧にデザインしていきます。地図の等高線のように多く脂肪吸引する場所からグラデーションを表現します。
また、左右均等になるよう吸引脂肪は逐一記録していきます。この記録が分かりやすいように脂肪吸引エリアを決定します。

脂肪吸引時のデザイン
脂肪吸引の吸引部位のデザイン
地図の等高線のように予定する吸引量をデザインしていきます

麻酔

広範囲の脂肪吸引手術では、全身麻酔が基本になります。全身麻酔を施した上で、脂肪吸引範囲にチュームセントを専用機械で正確な量を注入します。

カニューレ・プロテクターの装着

脂肪吸引中はカニューレを出し入れするため、カニューレの挿入部の皮膚は損傷を受けます。そのためカニューレの挿入部にカニューレ・プロテクターを装着します。


カニューレプロテクター
カニューレプロテクター

これが、カニューレ・プロテクターです。


   
    
カニューレプロテクターを装着したところ
脂肪吸引前にカニューレプロテクターを装着します

カニューレを挿入する部位に、カニューレ・プロテクターを装着します。


カニューレプロテクターを装着した状態での施術の様子
カニューレプロテクターがカニューレと皮膚の摩擦を抑えます

カニューレを挿入し脂肪吸引を始めます。
カニューレ・プロテクターが、皮膚とカニューレの摩擦を防いでいるため、皮膚を痛めないようスムーズに施術が進められます。


とっても細くなった脂肪吸引用カニューレ              


脂肪吸引手術の術中の上が今使用しているカニューレ
下2段はかつての太いカニューレ様子

かつては脂肪吸引のカニューレはとって太いものでした。
そもそも脂肪吸引は、アメリカで流行った美容外科手術です。
アメリカの肥満の患者さんは、日本人と比べ物にならないほど「大きい」体つきでしたので、かつては太いカニューレを利用していたのです。



最近の脂肪吸引カニューレ。
下段は顔等、特に細かなデザインを要求される時に使用するカニューレです。

ところが日本人は、体つきもずっと小さく、また脂肪吸引範囲もとても微妙な線のデザインを要求されます。
とすると、太い脂肪吸引カニューレでは美しいボディーデザインは不可能なのです。

太い脂肪吸引カニューレを使用すると術後凸凹になりやすいといわれています。
そこで最近では、脂肪吸引カニューレはとても細くなりました。もちろん、カニューレが細くなった分脂肪吸引能力は下がるわけで、手術する医師はより多くの運動と時間を強いられるわけです。
ただし、細かいデザインが可能で、術後の皮膚表面はとてもスムースになります。


各部位の脂肪吸引の実際

腹部〜腰部・上腕部


腹部は、腰のくびれを十分描出します。腹筋の横面が、うっすらと浮かぶ程度がベストのデザインです。
おへその周りは極めて難しい所です。丁寧に、しかもやり過ぎないことが大切です。


後面の腰の部位は、出血しやすいので注意が必要です。

大腿内側〜膝内側

太ももの内側(大腿内側)から膝内側の脂肪吸引は、患者さまにとって大変満足感のあるエリアです。
十分に脂肪吸引をして差し上げるべきですが、デコボコ感にも注意は必要でしょう。


大腿前面

太ももの前側(大腿前面)の皮下脂肪が多い方は、直立で立っていても大腿が前方に丸く膨らんで見えるものです。
これは「ずんぐりむっくり」の体形の基礎になってしまいます。
太ももの内側(大腿内側)と同様、しっかり脂肪を吸引をします。
ただし、決して皮膚をペラペラにしてはいけません。

大腿前面の脂肪吸引の模式図
太もも前面の脂肪吸引時のカニューレの動き

大腿側面〜臀部下面、大腿後面

太ももの後ろ側(大腿後面)は比較的脂肪が少ない場所です。
しかも、おしりを支える靭帯用組織が筋肉の近くに存在するため、脂肪吸引をしすぎると、おしりが垂れてしまうこともあります。
太ももの後ろ側の脂肪吸引の模式図
太ももの裏側の脂肪吸引時のカニューレの動き

太ももの外側(大腿外側)は、筋肉が発育している男性の方では細くする事はほとんど不可能です。
しかし、皮下脂肪が多い方はこの部位をしっかり脂肪吸引することによって、足のスタイルが極めて良くなります。
女性は男性より皮下脂肪が多いので、この部位の脂肪吸引は極めて有効な場合があります。

太もも側面の脂肪吸引の模式図
太もも側面の脂肪吸引時のカニューレの動き

顔の脂肪吸引は「顎下」もしくは「法令線よりちょっと上方の頬のごく一部」しか適応がありません。
たとえば頬全体を脂肪吸引するなら、かならずフェイスリフトを同時に行なう計画を立てないと、老人のように弛むこともあります。
顔の脂肪吸引の模式図
顔の脂肪吸引でのカニューレの動き

その他

背中の一部やふくらはぎ、上臀部等も脂肪吸引の対象部位になります。ご相談下さい。

でこぼこさせない脂肪吸引のテクニック

酒井形成外科では、他院で行われた脂肪吸引後の凸凹に悩んで相談にいらっしゃる方が多いのです。
凸凹の大半は一部が凹んでしまっていることが原因です。

では、いったいどうしてこんなことが起こるのでしょうか?
みなさんも子供の頃に木材や石膏を削って遊んだことがあるでしょう。
あるところばかり一生懸命削ると、そこが凹んでしまうじゃないですか。
脂肪吸引もまったく同じなのです。たしかに、他所より多く削りたいといころはあります。ですから、術前のデザインはとても重要なのです。
また、彫刻家や大工さんは、たくさんの種類のノミやヤスリを使っていますが、私たち形成外科医は直径1.5mmの短いカニューレか2.0mmの中間と長いカニューレのおおよそ3種類ですべての彫刻をなさねばならないのです。
利き手の力の入れ具合、カニューレの吸引孔の向き、反対側の手でおこなうカニューレの探りと反力の掛け方。
きわめてシンプルですが、おどろくほど繊細な技術を要するのです。
つまり、脂肪吸引は医師の技術力が勝負ということです。

             
大腿部の脂肪吸引の様子(側面)
大腿部の脂肪吸引の様子(側面)

大腿部の脂肪吸引の様子(正面)

脂肪吸引時の出血を抑えるチュームセント

脂肪吸引手術では、脂肪だけでなく血液も同時に吸引されます。特に多量の脂肪を吸引する予定の手術では、出血量にも注意を向ける必要があります。
例えば、両側の大腿部(ふともも)だけでなく腹部や腰も同時に脂肪吸引をする場合などでは、4〜5リットルもの血液をまじえた脂肪を吸引することもあります。一見、手術中、多量に出血している感じがしないので、患者さまが貧血に陥っている事に気付かれないこともあるかもしれません。

脂肪吸引時の出血を抑えるために脂肪吸引予定部位に「チュームセント」といわれる薬液を注入します。血管を収縮させ脂肪吸引時の出血を極めて高度に抑制させます。「チュームセント」は、脂肪吸引の必需事項です。
この「チュームセント」はクリニックによって薬の調合が異なり、ある種の「秘伝」的要素を持っています。
私も現在の「チュームセント」の処方に至までいろいろ試してきたのですが、現在の処方のものになってから出血量は激減しました。

術中の患者さまの血液状況を逐一把握することが、外科医としてはとても大切な事になります。
特に脂肪吸引手術中は、数回にわたり血液検査を施行し患者さまが貧血に陥っているかどうかを確認することが必要になるのです。
こうすることで、患者さまは安全に手術を受けることができます。

チュームセント
チュームセント
血液検査用機器
脂肪吸引の手術中は数回にわたり血液検査をおこない、安全に手術をすすめます

      
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