酒井形成外科 診察予約

 

フェイスリフト

フェイスリフト手術の概要

酒井形成外科でのフェイスリフト手術は、Dr.ダニエル・ベーカーの手術法をモデファイしたものです。
フェイスリフト手術時の麻酔は、全身麻酔で1日入院が原則です。長時間の手術では患者さまの精神的、肉体的安静のために全身麻酔は必須事項でしょう。全身麻酔後は、1日入院して術後管理をしっかり行います。

フェイスリフト手術での皮膚切開は、その後の傷痕が目立たないようにデザインします。特にもみあげの変形には注意を払います。
その上でフェイスリフトの効果がしっかり出るように、皮下はとても広い範囲で剥離(はくり)します。SMAS(スマス)下はあえて剥離(はくり)しません。顔面神経や耳下腺の保全のためということもありますが、現在ではSMASを剥離(はくり)して、それをつり上げる事の効果に疑問があるためです。

また、深部リガメント(ディープリテイニングリガメント)も切離しません。むしろ、これらの付着部位より法令線側のSMASを切除するか、縫縮(ほうしゅく)することでSMASとともに顔面皮膚のつり上げを行います。
深部リガメントは、SMASを超えるとレティナキュラークティスという線維が皮膚に到達しています。これをSMASの上でしっかり切離し、SMASに残った深部リガメントを張力の支点として利用する術式を採用しています。(Dr.ダニエル・ベーカーのフェイスリフトの手術法(SMAS切除、縫縮法))

酒井形成外科のフェイスリフトは、Dr.ダニエル・ベーカーの手術法に加え、伸張させた顔面の皮膚を皮下で骨膜や腱膜(ファスキア)に固定することにより、リフティング効果を高めます。(ステイ縫合法)
その結果、出てきた余剰皮膚は切除します。

フェイスリフトの手術で技術的に最も大切なことは、皮膚表面の縫合です。形成外科的縫合法を用い丁寧に皮膚縫合を行います。この結果、術後1年で傷痕が殆ど分からなくなる方も多いのです。

フェイスリフト手術直後は、吸引ドレーンの挿入と包帯圧迫をしっかり行います。ドレーンは、退院時(術後の翌日)に抜去し、包帯は3日後くらいで解放します。

広く剥離することはフェイスリフトでは大切なことですが、術後に剥離(はくり)された空間に体液が溜まったり、リフティングした皮膚が後戻りしては折角の手術が台無しになってしまいます。
したがって、体液を排出できるドレーンの留置と3日間程度の包帯圧迫は、フェイスリフトの術後ケアとして省略できない大切なことなのです

フェイスリフト手術直後の様子 ドレーンを挿入

手術直後の様子 ドレーンが挿入されている


フェイスリフト手術の欠点と利点

フェイスリフト手術のメリット

フェイスリフト手術のメリットは、顔のたるみという老化問題については、化粧品やエステ、美容皮膚科的治療よりフェイスリフト手術りの方が非常に高い効果が期待できます。

フェイスリフト手術のデメリット

フェイスリフト手術のデメリットは、僅かですが傷痕が残ることです。滅多に無いとはいえ、合併症が否定できないことです。

フェイスリフト手術の術後経過

フェイスリフト手術後、1日入院します。包帯での固定を3〜5日行います。
フェイスリフト手術での腫れは、2週間くらいは腫れが強く内出血が出る可能性があります。概ね落ち着くまでには、3〜4週間かかります。傷痕が目立たなくなるまでには、1〜2ヶ月を要します。その後、傷痕が完全に落ち着くまでには、6〜12ヶ月かかります。

フェイスリフト手術のアフターフォロー

フェイスリフト手術の退院直前の包帯交換時に、高周波電気治療(CET)を行います。
これにより瘢痕(はんこん)ができにくく、また腫れが退き易くなり、内出血の吸収を促進します。
包帯を除去は、退院後3〜5日に行います。その日に洗髪、洗顔を行います。ご自分で消毒処置ができるように薬剤の処方とその方法をお教えいたします。
包帯除去後は、ご自宅で洗髪洗顔入浴が可能です。
フェイスリフト手術の抜糸は、術後7日と10日に行うとともにCET治療を行います。術後1ヶ月、2ヶ月、6ヶ月の検診を行い状態を観察します。

フェイスリフト手術の詳細情報

施術時間 5〜6時間
施術後の通院 4〜5日後包帯除去。7〜14日後数回抜糸
1ヶ月目、2ヶ月目、6ヶ月目に状態チェック。
腫れについて 2〜3週間で内出血や大まかな腫れは退く
完全に退くのは2〜4ヶ月
カウンセリング当日治療 不可
入院の必要性 必要
麻酔 全身麻酔または静脈麻酔

フェイスリフトの手術費用

項目 金額
(消費税別)
トータルフェイスリフト(こめかみ、側面、あご下、頸部、前額) 180万円
セミトータルフェイスリフト(こめかみ、側面、あご下、頸部) 130万円
側面コメカミリフト 100万円
側面リフト(ラテラール・ミニフェイスリフト)側面のみ 80万円
顔の脂肪吸引加算(頬・あご下等) 20万円
広頸筋寄せ(プラティスマプリケーション)のどのたるみ矯正加算 30万円
美容的要素のあるものは自費になります。

フェイスリフト手術の実際

フェイスリフト手術のデザイン

フェイスリフト手術は、広範囲の皮下剥離が最も大切なことです。皮下剥離が行いやすく、しかも傷痕が目立たないようなデザインを考えます。

もみあげは上方に移動しますが、耳に近づき過ぎないように注意をします。

耳介前方は、傷痕が耳の穴の中に隠れるようにデザインを進めます。耳たぶ(耳垂)が引っ張られて変形しないようにするためには、耳介後部での皮膚のつり上げ固定をしっかり行うことが大切です。

フェイスリフトの切開予定線

白の点線は耳の後ろ側になる切開予定線を示しています


顔の皮下剥離

フェイスリフト手術のデザインに沿って皮膚に切開を入れた後、皮下の剥離はできるだけ広範囲に行います。

SMAS上を正確に剥離するため鈍的剥離(どんてきはくり)を行います。
剥離棒(はくりぼう)は、むやみにSMAS下には届かないため、SMAS上の皮下脂肪層を正確に剥離することができます。

フェイスリフト手術のデザインに沿って切開

デザインに沿って切開を進めます


SMAS上を正確に剥離するため鈍的剥離を行います

SMAS上を正確に剥離するため鈍的剥離を行います

剥離棒でSMAS上の皮下脂肪を正確に剥離していきます

剥離棒でSMAS上の皮下脂肪を正確に剥離していきます


続いて、はさみによる鋭的剥離(えいてきはくり)を行います。

この操作では、顔面神経や耳下腺に直接触れることがないため、顔面神経損傷や耳下腺損傷の危険性が殆ど無くなります。
酒井形成外科のフェイスリフト手術は、Dr.ダニエル・ベーカーの手術法にならい、SMAS下の剥離は行いません。
深部リガメントの切離は、顔面神経の障害を惹起する可能性があります。

また、深部リガメントの切離無しには、SMAS下の剥離は無意味と考えられるためです。
むしろ、深部リガメントを法令線やマリオネットライン(ジョウル)矯正の支えとして利用することを考えに入れます。

ただし、SMAS 上から皮膚に向かう深部リガメントのネットワークは、レティナキュラークティスとよばれ、これを皮下で切断することでリガメントの皮膚への影響を無くし、中顔面皮膚の伸張を促します。

はさみによる鋭的剥離

はさみによる鋭的剥離


深部リガメントは、下方でSMASを支えています。この上では、レティナキュラークティスとなり細かな線維としてさらに上にある皮膚を支えています。

SMASの上で、このレティナキュラークティスを切断します。

レティナキュラーティクスの切断

レティナキュラーティクスの切断


深部リガメントより奥に伸びるSMASを深部リガメントで支えるように縫縮(ほうしゅく)します。

深部リガメントの縫縮

深部リガメントの縫縮


SMASプリケーティングを行う

SMASは、深部リガメントの発生部位で縫縮(ほうしゅく)して張力を回復させるようにします。使用する糸はやや太めの吸収糸(PDS糸)を使用します。
この操作により、従来のフェイスリフト手術でのSMASつり上げやリガメント処理といった煩雑で危険を伴う処置と同等の事が行えます。
すなわち、法令線やマリオネットライン(ジョウル)あるいはミッドチークラインの改善に大きな貢献をもたらします。

近年、Dr.ダニエル・ベーカーが考えたフェイスリフト手術の概念に基づいています。

Dr.ダニエル・ベーカーのSMASプリケーティング

① SMAS下には、顔面神経の枝があるためSMASの下は剥離しない

SMAS下には、顔面神経の枝があるためSMASの下は剥離しない

② 皮下を広大に剥離

皮下を広大に剥離

③ SMASを直接切除縫合する

SMASを直接切除縫合する

頸部、あご下の引き上げには側頸部でのSMAS縫縮(ほうしゅく)を行います。
また、首回りやあご下の弛みは、耳介後部の皮膚切除とつり上げですっきり感を出します。

耳前部切開のデザインによる剥離範囲とSMASプリケーティングの位置

耳前部切開のデザインによる剥離範囲と
SMASプリケーティングの位置

SMASプリケーティングによる皮膚の移動方向

SMASプリケーティングによる皮膚の移動方向


リティニングリガメントとSMASプリケーティングの模式図

リティニングリガメントとSMASプリケーティングの模式図

頬部のリテイニングリガメントは、頬骨の最も高い位置からエラの先端を通る直線上に並んでいます。
その並び線を中心におおよそ3cmの幅でSMASを太い溶解糸で縫縮(ほうしゅく)します。

頬部のリテイニングリガメントの位置


フェイスリフト 頬部のリテイニングリガメントの位置

頬部のリテイニングリガメントの位置

フェイスリフト 頬部のリテイニングリガメントの位置

頬部のリテイニングリガメントの位置


ステイスーチャーリングを行う

フェイスリフト手術で剥離された皮膚を上方向に移動し骨膜や腱膜(けんまく)に皮下で固定を行います。

使用する糸は、ごく一部に非吸収糸を使用し、皮膚のつり上げを持続させます。その他の箇所には、太めの吸収糸(PDS糸)を利用します。

フェイスリフト手術でのステイスーチャーリング

スティスーチャーリング

スティスーチャーリング(剥離した皮膚を上方向に移動)


形成外科的縫合法により、徹底した丁寧さで表皮を縫合する

形成外科的縫合法とは、真皮縫合(しんぴほうごう)という皮膚の中を丁寧に、吸収糸を使って縫合することが基本になります。

表面の縫合は、皮膚の高さをぴったり合わせることに神経を集中させます。

形成外科的縫合法でのフェイスリフト術直後症例

形成外科的縫合法でのフェイスリフト術直後


フェイスリフト手術後の皮下縫合(真皮縫合)を行います

美容外科の最大のポイントは、皮膚の美しい縫合にあります。これには形成外科的縫合技術がとても大切です。そして、形成外科的縫合法の最大の特徴が皮下縫合(真皮縫合)です。 フェイスリフトでの皮下縫合を行う際にも溶解糸であるPDS糸を使用します。

フェイスリフト手術での細かく丁寧な皮下縫合

細かく丁寧な皮下縫合

フェイスリフト手術の皮下縫合(真皮縫合)の終了直後

皮下縫合(真皮縫合)の終了直後


表皮縫合を行います

フェイスリフトでの傷は、概ね皮下縫合(真皮縫合)でぴったり合わせていますが、さらに精密に傷を合わせるように表皮縫合を行います。これによって微妙に傷の皮膚を合わせることができます。けっして皮膚接着剤(ダーマモボンド)は使用しません。これにより、傷痕は殆んど見えにくくなります。

フェイスリフト手術の表皮縫合

表皮縫合

フェイスリフト手術の表皮縫合の終了直後

表皮縫合の終了直後


① もみあげが耳につかず自然な形態

フェイスリフト時の顔面皮膚への張力は、頬やこめかみ部位では垂直方向とします。頸部とあご下の部位は斜め上方向とします。
耳周りでは、傷痕を目立たなくさせるためと、耳垂の変形を防ぐために特殊なデザインを採用します。
これは、口角がひきつれしまうことや、目元が引っ張られるといったフェイスリフト特有のフェイスリフト顔になる事を防ぐ目的があります。

さらには、耳たぶが口元に引っ張られてしまうような変形とならないように注意を払います。
従来のフェイスリフトのデザインでは、もみあげが耳とくっついてしまうのは仕方がないといわれていました。
酒井形成外科でのフェイスリフトデザインでは、もみあげが耳にくっついてしまうことをなるべく避けるように心がけています。
フェイスリフトの術後、できるだけ自然な感じになるように細心の注意を払っています。

みみあげが耳につかず自然な形態のフェイスリフトの例

② もみあげが耳にくっついていしまう従来のフェイスリフト

従来のフェイスリフトでは、剥離(はくり)した皮膚やSMASを斜め上方向に吊り上げていたため、もみあげは耳介の前方にくっつき、目元や口元が特有のフェイスリフト顔になっていることが多かったのです。
これでは決して美しいとはいえません。

もみあげが耳にくっついてしまうフェイスリフト手術の例

サクションドレーンの挿入

フェイスリフトの手術中に止血は十分に行いますが、それでも完全というわけにはいきません。手術後2〜3時間はじわじわとした体液の貯留が考えられます。
これを持続的に吸引するサクションドレーンは、術後の腫れの改善だけでなくフェイスリフト手術の結果をさらに効果的にするための重要な要素だと考えられています。
フェイスリフト手術において、術後のサクションドレーンは必須事項とされています。

フェイスリフト手術でのサクションドレーンを挿入

サクションドレーンを挿入したところ

サクションドレーン

サクションドレーン


包帯を巻く

フェイスリフト後の包帯圧迫は、サクションドレーンの挿入と同様大切なアフターケアです。
ただし、従来のフェイスリフト手術のように1週間も巻きっぱなしという必要はありません。皮下の固定と安定がしっかりしてくる、術後4〜5日までで十分です。

フェイスリフト手術での術直後の包帯圧迫

術直後の包帯圧迫

フェイスリフト手術での手術後第一病日(手術の翌日)の状態

手術後第一病日(手術の翌日)の状態